ハードディスク(HDD)を取り扱う際には、温度や湿気対策が最も重要となってきます。ここでは、HDDが温度や湿気に弱い理由を説明していきます。
ハードディスクは熱に弱い
メーカー発表の耐熱温度
HDDは、いろいろなメーカーがいろいろな種類の製品を発売しています。
普段あまり意識する必要はありませんが、一般用の3.5インチという大きなものや、ノートパソコン用の2.5インチという大きさの違いや、高速なデータの読み書きを重視していたり、省エネ性能を重視していたり、24時間365日の稼働を想定していたりといろいろな顧客をターゲットとしているためです。
主要HDDメーカーのWesternDigital、Seagate、東芝の製品ページを調べたところ、動作時のHDDが正常動作する上限温度は、3.5インチのHDDで60℃、2.5インチのHDDで55℃ほどでした。
ハードディスクは自ら発熱する
気温が35℃以上になる猛暑日の室内温度は、エアコンなしでも40℃ほど。それだけでHDDの耐熱温度に達することはありません。
それでも「ハードディスクは熱に弱い」と言われている理由は、HDDの使用時はとてつもない熱を発するためです。
パソコンの中を開ける人は、持てないほど熱くなったHDDに触ったことがる人も多いかと思います。外付けのHDDをお持ちの方は、使用中や録画中に触ってみると、外箱の上からでもかなり熱くなっていることが分かると思います。
使い捨てカイロの最高温度が60℃〜70℃であることからも、触り比べてみると60℃はそれほど高い温度ではないことがわかります。
60℃という耐熱温度は、猛暑日にエアコンをつけていない室内では簡単に到達してしまいます。
ハードディスクは湿気にも弱い
HDDは精密な電子機器ですので、水で電気回路がショートして動かなくなったり、記録面を水滴が邪魔して正常なデータ読み書きができなくなる危険があります。
一説によると高温よりも湿度による問題が大きいらしいですが、私の経験談としては湿度より温度の方が深刻に思えますが、重要な事には変わりないので触れておきます。
湿度が高くなると、空気中に含まれる水の割合が多くなります。そして、温度が下がると空気中に含んでおける水量が減るため、余った水分が水となって付着することになります。
HDDは使用中はとても高温になり、使い終わると室温まで下がります。温度の高低差が高いほど、湿度が高ければ高いほど、HDDに水が付着する危険が高くなります。
HDDに防水機能はないため、湿気が故障につながる可能性は十分にあります。
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